ご挨拶

近年、地域において、子どもや保護者に対する情報モラルの指導者を養成する必要性が高まっています。この教材は、そうした指導者養成の研修会などで使えるものとして開発されたものです。

研修会の参加者は、プレゼンテーション教材(アニメコンテンツ)、運用のポイント集、指導者支援用映像教材の3つの教材でまず予習をします。

プレゼンテーション教材は、研修会参加者向けの部分を切り離せるようになっており、そうすれば、ただちに子どもや保護者向けのものとなります。研修会では、これを使って模擬講習を行えます。模擬講習に対して参加者の間で意見交換することは、大いに指導力を高めるでしょう。

研修会を終えた参加者は、このプレゼンテーション教材をそのまま使って、子どもや保護者に対する講習を行うことができます。この教材は、受講者に対する発問や解説が含まれており、子どもや保護者に講習した経験の少ない方でも、使用しやすいよう工夫されています。

研修会を受けなかったとしても、子どもや保護者に対する何かしらの指導経験がある方であれば、3つの教材で自己学習しておけば、プレゼンテーション教材を使って子どもや保護者に対する講習を行うことも可能と考えています。

もとより、このプレゼンテーション教材は、多数のごく短い独立したコンテンツからなっており、指導者は講習内容を非常に多様に選択できます。また、子どもの興味を高めるよう、教材中のキャラクターやストーリーを工夫しており、子どもや保護者向けの教材としても利点のあるものです。

この教材が、指導者向けの研修、そして子どもや保護者向けの講習会で使われ、地域における情報モラル向上の取り組みに資するものとなればと願っています。

坂元 章
(制作委員会委員長、お茶の水女子大学 基幹研究院人間科学系教授)